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前回書いた話のパラレル。
Web版×SQ版の続きなのか、そうじゃないのか、分からないですけどね。
だって、捏造するのって楽しいし(笑)
ボクが牢に入ってからどれくらい経ったかな…。
ロスやクレアさんは、今も旅を続けているのかな…。
ボクが、牢に入っている事なんて知らないと思うけどね。

色々考えながら、牢の中でボーっとしてたら、牢の外に黒いものが見えた。
あれって…ゲート?
ルキちゃんかな?
今は、ご両親と一緒に魔界で過ごしているはずだけど…。
そんな事を思っていたら、ゲートから誰かが出てきた。
どこかで見た覚えのある人物だった。

「あ!」

「あー!」

ゲートから出てきたのは、あの時にも会った、もう一人のボクだった。

「な、なんで、また、ここに!??」

それはこっちの台詞だろう。
アバラを抑えてる。
今となっては、ボクはアバラに影響が出る事がないけど、向こうは違うんだな。
その後に、ゲート用スーツを着た人と、最後にルキちゃんが出てきた。

「また、アバラが痛いって言ってるんですか?」

「言ってるだけじゃなくて、本当に痛いんだよ!」

「仕方ないですね、治してあげますよ」

「ありがとう…」

アバラを治してもらった後、もう一人のボクが、ボクに話しかけてきた。

「所で、何で、また牢に入っているんですか?」

ゲート用スーツを着ていた人も、スーツを脱いだ。
やっぱり、ロスだった。
…今は、ロスの姿を見るのはきついかも。
どうしても、思い出してしまうから…。

「こっちの勇者さんも賞金首ですし、それで捕まったんじゃないですか?」

「でも…牢の様子を見ると、少し違うみたいだよ?」

「牢の中に、御札がいっぱい貼ってあるしね…」

「それで、どうしてこうなっているんですか?」

違う世界のロスが、ボクに話しかけてきた。
姿も声も一緒なのもあって、泣いたら駄目だと思っても、勝手に涙が溢れてくる。

「わわ! な、なんで、泣くの!?」

もう一人のボクが焦っていた。
それもそうだろう、自分と同じ顔をした相手が泣いているのだから。

「ご、ごめん、久しぶりに人と話したから…」

ボクは、そう言って誤魔化した。

「久しぶりって…どうして?」

「ボク、今はここから出られないから…」

「どうして、出れないの?」

落ち着いてきたら、涙が止まってきた。

「今のボクには、勇者の魔力と魔王の魔力が両方とも入っているんだよ」

「それは凄いですね」

「でも、魔王もいないこの世界だと、この力は邪魔にしかならないんだと思う」

「もしかして、牢の中に貼ってある御札って…」

「うん、ボクの力を封じ込める役割を持っているんだ」

「じゃあ…アルバさんは、ここから一生出られないの?」

「そこは分からないけど…ボクをどうするべきかって話はしているみたいだけど、進展はなさそうだね」

「同じボクなのに…何で…」

「あなたは、それでいいんですか?」

「…うん。 ボクが目標としていた事は達成出来たから」

「嘘だ!」

「え?」

「あなたがボクなら、絶対にいいなんて思わない!」

「この世界と、君の世界は別物だよ?」

「そうだけど、このままでいいはずがないよ!」

「それに関しては、同感ですね」

「私もやだ…」

「…ありがとう、でも、仕方ない事だから」

「それは、あなたが勝手に決めている事でしょ?」

「ここから出れば、世界に影響を与える可能性があるし…」

「あくまで可能性なら、出ても支障は無いという事でしょ」

「…けど…」

「はぁ…もう一人の勇者さん、少し下がっていてください」

「何をするの?」

「いいから、下がってください」

「わ、わかったよ」

ボクは言われたとおり、後ろの方に下がる。
下がったのを確認すると、違う世界のロスが、後ろからバットを抜いた。
何で、バットなんだろう?
それを持ったと思ったら、思いっきり振った。
振った先は、牢の鉄格子。
バットの方が折れると思ったけど、それは逆で、鉄格子の方が壊れた。
どんな力してんの!?

「こんなもんですかね」

「戦士って凄いよな…」

「そうだねー」

「こんなに音を立てたら!」

「さ、行きますよ」

「どこに!?」

「どこって…オレ達の世界ですよ」

「えー!」

「だって、この世界だと、勇者さんは必要とされてないんでしょ?」

「そうかもしれないけど、でも!」

「少しだけ離れてみるっていうのはどうかな?」

「もう一人のボクまで、何言っているの!?」

「ボク達が来れるなら、この世界の人が、ボク達の世界に来る事も出来ると思うんだよね」

「あ、代わりに、勇者さんを置いていきましょうか!」

「やだよ!」

「冗談ですよ。 ルキ、ゲート開いておいてくれ」

「はーい」

それを聞いた、もう一人のルキちゃんがゲートを開いた。

「ちょ、ボクはここに!」

「つべこべ言わずに、さっさと入ってください!」

もう一人のロスは、ボクを担ぎ上げた。

「嘘だろ!?」

その時、牢に来るための階段から足音が聴こえてきた。
牢番とかが来たのかもしれない。

「ボクの事は放っておいていいから、早く逃げて!」

「何言っているんですか? 連れて行くっていったでしょ?」

「うん、暫くはボク達の世界で過ごすのが一番だと思うよ」

「帰りたくなったら、いつでも開いてあげるね」

「……」

そうこうしている内に、兵士の人達が到着した。

「お前ら、何者だ!」

「…何者って…正義の味方だろ?」

「無理やり連れて行こうとしているんだから、正義…なのかな?」

「勇者アルバが二人いるぞ!」

「勇者さん、覚悟を決めてください」

「まっ!」

ボクの意見なんて聞きもしない。
違う世界のロスは、担ぎ上げていたボクを、ゲートに放り込んだ。

「ほら、勇者さんもすぐに入ってください」

「う、うん」

勇者さんが入るのを見届けた後、こっちの世界の兵士に話しかけた。

「こっちの世界の、勇者アルバは預かった。お前らは必要としてないんだから、いいだろ?」

それだけ言うと、オレもゲートの中に入り込む。

「こんな所に、閉じ込めるなんて酷いよ…」

最後にルキが飛び込んだ。
その後、ゲートは閉じられた。

鉄格子が壊された牢の中には誰もいない。

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牧場物語、乙女ゲー、一般ゲームをメインに活動しています。
最初は、乙女ゲーだけだったんですが、ジャンルがどんどん増えました。

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