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でも、今そういうの書くと…色々言われそうですよね。
といっても、書きました。
でも、ゲームとか関係のないオリジナル話です。
もしかしたら、似ているキャラっぽい人が居るかもしれませんけど、オリジナルです。
興味があればって事で、続きに載せておきます。
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【逃げられない】
この場所に囚われてからどれくらい経ったのかな…。
分かるのは、たった一つしかない窓から差し込む光だけ…。
いつまで…私はここに居なくてはいけないのかな。
「私は…いつまで…」
「ずっとだよ」
誰にも聴かれていないと思っていた独り言に返事があった。
その声は…私をここに閉じ込めた張本人…。
「君は、ずっと僕と一緒に居るんだよ」
「この場所で…?」
「そうだよ、この場所でずっと一緒に居るんだ」
「…外には出してくれないの?」
「駄目だよ、外になんてだしたら、君は逃げるだろう?」
「逃げないから、外の空気を吸わせてほしいの…」
「その窓から吸えばいいとおもうよ」
「私の背では、あの窓までは届かないから…」
「ごめんね、その事に気づけなくて、僕が開けておいてあげるよ」
「……至れり尽くせりなんだね……」
「当たり前だろ? 僕は、君を愛しているのだからね」
「私は愛してないよ」
「…知ってるよ、だから閉じ込めているんだ」
「それが、私が貴方を愛さない理由だとは思わないの?」
「思わないよ」
「どうして?」
「君は、僕が閉じ込めなくても僕を愛してはくれないから…」
窓は一つしかない広い部屋。
その部屋には全部揃っている。
私を閉じ込めておく為だけに作った部屋。
「私を閉じ込めている人を愛す事なんて一生ないから…」
「それでもいいよ、それでも僕は、君を愛しているから…」
”また来るからね”
そう言って去っていた彼の背中を眺める。
「…なんで…そんな辛そうな顔をするの…?」
泣きたいのは私なのに…。
どうして、貴方の方が泣きそうな顔をするの?
「…風の匂い…久しぶりだな…」
彼が開けてくれた窓から入ってくる風が心地いい。
あの窓から逃げられればいいのに…。
でも、それが出来ないとわかっているから…窓を開けたにすぎない。
「優しいけど…とても残酷な人…」
私は…この場所から逃げられない…