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それを書く前に、なぜか、ロスさんが入れ替わった話に続きを期待されるタグが付きました(笑)
あの話の続きって、どう繋げればいいのだろうか…。
単純に入れ替わらせてみたかっただけで、続きなんて考えて無かったよ!
でも、書く話、大体そうなんだけどね。
思いついたら書くって感じだし。
私の文章を期待してくれる人がいると頑張ってみたくなるんですよね。
何とか、頑張ってみよう。
とういか、ちゃんとお互い戻さないとね。
でも、今回書くのは全く違う話。
これは、支部の方にも上げようかなと思ってたり。
悪魔なアルバさんと人間のロスさんの話です。
自分得な話です。
思いついたら書いてみたくなる。
それが私ですので!
あの人に出会ったのは偶然。
何気なく入った古本屋に売られていた一冊の本。
その本を試しに捲ってみると、悪魔の召喚の仕方のページを見つけた。
そんなものが居るとは思ってなかったから、オレ自身信じてはいなかった。
それでも、少し興味があったので買ってみた。
本に書いてある材料を準備し、描いた魔方陣の上に乗せた。
材料に関しては、ここら辺で手に入る物が無かったので、似たような物を使って代用した。
似たような物だから、ちゃんとした材料じゃない。
これで召喚されるなんて、誰が思う。
だが、本のタイトル通り、悪魔は現れた。
「ボクを召喚したのは君?」
「……」
頭には角が生え、背中には黒い翼。
本とかで見かける姿をしていた。
本物なのか?
「ボクを召喚したって事は、叶えてもらいたい願いがあるんだよね?」
「……」
「君、大丈夫?」
オレの目の前に、召喚した悪魔が近づいてきた。
思わず、そいつの頬を思いっきり殴っていた。
「ったぁ! え! 何で殴ったの!?」
「すみません、殴りやすそうな顔だったので」
「やっと喋ったと思ったら、言う事がそれなの!?」
「人間に殴られる悪魔って…本当に悪魔なんですか?」
「うっ…不意打ちだったからだよ!」
「不意打ちだとしても、かわすくらいはしてくださいよ」
「誰だって、いきなり殴ってくるなんて思わないだろ!」
「ここに居ましたね!」
「明るく言うな!」
悪魔のくせに、何だこのツッコミ体質。
最初の喋り方はどこにいった。
「と、とにかく、願いを言ってくれないかな? 一つだけ叶えてあげるから」
喋り方が最初に戻った。
仕事モードみたいなものか?
「願いを叶えてもらったら、オレは魂を渡すんですよね?」
「そうだね。 それが決まりだから」
「召喚しておいてなんですけど、オレ、叶えてもらいたい願いなんてないですよ」
「え?」
「悪魔なんて居ると思って無かったですし、興味本位でやってみただけなんですよ」
「それは困るよ! 願いを叶えないと帰れないし!」
「そのまま帰るって事は出来ないんですか?」
「当たり前だろ!」
「出来ないんですか…それは困りましたね」
「だ、だから、何でもいいから願いを…」
「オレの魂を渡すんですよ? そんな簡単な願いなんかで使いたくないです」
「それはそうだけど…」
「まあ、一応考えてみますけど、期待しないでくださいね」
「ボクはどうしたらいいんだよ!」
「一度帰るとか?」
「だから出来ないんだってば!」
「なら、ここに居るしかないんじゃないですか?」
「ここに?」
「オレの願いを叶えるまでは帰れないのなら、オレの家に居るしかないですよね? 他に行く場所でも?」
「ないよ…」
「なら決まりですね」
「君はそれでいいの?」
「と、言いますと?」
「願いを言うまで、ボクがずっと傍に居るって事だよ?」
「良いんじゃないですか? それに、この家にはオレ一人ですし」
「ご家族とかは?」
「居ません。 それと、その口調止めてもらえませんか?」
「口調?」
「君って呼び方、本当はそんな喋り方じゃないですよね?」
「そんな事は無いよ!」
「さっきまでツッコミまくっていた奴が言う言葉じゃないですよ」
「ぐっ!」
悪魔って言うのは、皆こうなのか?
それか、この人が特殊なんだろうか?
まあ、人じゃなくて悪魔なんだが。
「それで、名前なんて言うんですか?」
「ボクの?」
「…あなた以外に居るんですか?」
「居ないと思うけど…」
「なら、聞き返すのおかしいですよね? はっ! もしかして、脳みそが入ってないとか!」
「入ってるよ!」
「入ってるんですか? 悪魔の生態なんて知らないので、てっきり入っていないのかと」
「悪魔でも入ってるから! 聞き返したのは、名前を聞かれるなんて思ってなかったからだよ」
「名前を聞いておかないと呼べないですよ」
「そうじゃなくて、いくら願いを叶える為に存在してるとはいえ、悪魔のボクを怖いとは思わないの?」
「怖い? あなたが? オレのパンチすらかわせなかったくせにですか?」
「だから、あれは!」
「ましてや、正式な材料を使ってないにも関わらず召喚されたような悪魔ですよ?」
「へ?」
オレの言葉に、魔方陣の上に乗っている材料を改めて確認している。
「あっ! 本当に使ってない!?」
「それで怖いと思えって言う方が無理ですよ」
「何で…ボクを召喚できたんだ…」
「あなたが、弱い悪魔だからでは?」
「弱い悪魔だとしても、召喚されるはずなんて…」
「そんなの、オレが知るわけないでしょう」
何か、考え込んでいるようだ。
正式な材料を使ってない事は、そんなに重要なんだろうか?
「…血」
「?」
「血は入れたんだよね?」
「オレの血を入れましたけど、それが?」
「その血に反応したんだと思う」
「材料が正式じゃなくても、血が入っていれば大丈夫だと?」
「違うよ。 血だけじゃな駄目なんだ」
「言っている事が矛盾してませんか?」
「そうじゃなくて、お前の血がボクを呼び寄せたんだよ」
「他の人間の血だと、召喚されないって事ですか?」
「そうだよ」
「オレの血にそんな効果があるんですか…」
「まず、間違いないと思うよ」
「不思議な事もあるものですね。まあ、それはそれとして、名前教えてください」
「それだけで終わらせるの!?」
「気にしても仕方ないでしょう。 名前、言ってください」
「分かったよ、ボクはアルバって言うんだ、お前は?」
「ロスです」
「ロス…うん…覚えた」
「いつぐらいまでになるか分かりませんけど、宜しくお願いします。 アルバさん」
「なるべくなら、早く願いを決めてくれると助かるんだけど…」
「当分無いですね」
「だよね…。 ボクの方こそ、ロスが願いを決めるまでの間宜しくね」
オレをロスと呼んでくれる、アルバさん。
そんなアルバさんが呼んでくれる名前は、オレの本当の名前じゃない
偽りの名前を言ったのはどうしてだろうか?
その理由を、オレ自身よく分かってなかった。