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今回は、ブログ限定にしようと思います。
三人でわいわいやっているのが好きなんですよ。
だから、ロスさんはこんな事はしないだろうとしても、私の中ではやってくれるんですよね。
文章のまとまりもおかしい所があります。
SQ版の方になります。
ルキちゃん、誕生日おめでとう!
【誕生日は三人で】
今日はルキちゃんの誕生日。
プレゼントはその前に考えて買ってある。
気に入ってくれるといいけど。
そう言えば、ロスは何をあげるつもりなんだろう?
結局教えてもらえてないんだよね。
ルキちゃんの誕生日を祝うための準備をしている時、ロスが帰ってきた。
「ケーキ買えた?」
「買えましたよ」
「なら良かった。 ボクも準備が終わった所だよ」
「で、その主役のルキは何処に居るんですか?」
「戦士がケーキを買いに行ったすぐ後に、ルキちゃんも出ていったよ」
「オレが帰ってくる時には会いませんでしたよ?」
「そうなんだ、てっきり戦士に付いて行ったのかと思ってたけど…」
「あいつの事だから、大丈夫だと思いますけどね」
「でも、心配だから、ちょっと探しに行って来るよ」
「勇者さんが行ったら、逆に心配なんでオレが行きますよ」
「何で、ボクが逆に心配されるの!?」
「ルキの方がしっかりしてるからに決まってるでしょ」
「ボクだってしっかりしてるよ!?」
あれ? こんなやり取りを前にもしたような気がする。
確か、ロスの誕生日の時に…。
「どの口が言うんですか? 大きい街で何度もはぐれそうになった人の台詞じゃないと思いますが?」
「それは…見た事ないのがいっぱいあったし…」
「それで立ち止まって、オレ達とはぐれてたら意味が無いですよ」
「確かに、それに関しては悪かったと思うけど…」
「分かってるならいいです。 そんな勇者さんを一人で行動させるなんてとんでもない!」
「今は大丈夫だよ!」
「信用出来ません!」
「即答!?」
「オレが行きますから、勇者さんはここで待っていてください」
「…分かったよ」
前科がある分、強くは言えなかった。
あの時も、反論出来なかったしな…。
ボクがここに居る事に納得したのを聞いて、戦士が部屋から出て行こうとした時、声が聴こえた。
「簡単に言うと、オレの目の届く範囲に居ろって事だよね? アルバさん、ロスさん、ただいま~」
「ルキちゃんお帰り! 無事で良かったよ」
「無事も何も、魔界に戻ってただけだよ?」
「え、そうなの?」
「私の為にしてくれてるわけだし、完成してから見たほうがいいかと思って」
「それは分かったが、お前、どこから聞いてた?」
「アルバさんが、私を探しに行くって言った時」
「なら、もっと早く出て来い」
「少しの間、二人っきりにさせたいっていう私の優しさだよ?」
「えっ!?」
「時と場合によるだろ」
「今回は駄目な方?」
「駄目な方だろ、お前が主役なんだから」
「そう言われればそうだね」
「ルキちゃん、あんまり気を利かせてくれなくても…」
「でも、今日は二人っきりにはなれないでしょ?」
「勇者さんやオレの誕生日の時を考えればそうだな」
「だから、その前に二人で過ごさせてあげようっていう私なり思いやりだよ」
「その気持ちは嬉しいが、別の時にしてくれ」
「次からはそうするね!」
それを聞いて、ボクはどんな反応を返せばいいんだろうか…。
ルキちゃんの気持ちは嬉しいけど、そう言われると恥ずかしくなる。
「アルバさん、照れてるね」
「何を考えているんだか」
「ロスさんの事じゃないの?」
「…一人で照れてる勇者さんは放っておいて、始めるぞ」
「ロスさんも耳が赤い気がするけど?」
「…気のせいだろ」
「素直じゃないよね」
「うるさい」
「くすくす」
「チッ、それはそれとして、事前に聞いておいたケーキを買ってきたんだが、これであってるか?」
「うん、あってるよ。 有難う、ロスさん!」
「この街にしか販売されてないだけあって、並ぶ羽目になったが」
「その為に、私の誕生日に合わせてここに来たんだよ」
「並んでいる間の視線がうざかった」
「女の人が多かったからでしょ?」
「分かってて、オレに並ばせただろ?」
「女の人に人気があるのは分かってたしね。それとも、ロスさんじゃなくて、アルバさんに頼んだ方が良かった?」
「あの人を一人で行動させるくらいなら、オレが行った方がマシだ」
「そう言うと思ったからロスさんに言ったんだよ」
「ちゃっかりしてるな、お前」
「当然!」
「まあ、いい、ケーキを切り分けておくから、勇者さんを呼んできてくれ」
「うん」
アルバさんもだけど、ロスさんも分かりやすいよね。
「アルバさん」
「! な、なに?」
「ロスさんに、誕生日会始めるから呼んできてくれって頼まれたの」
「そうなんだ、ルキちゃんが主役なのにごめんね。 教えに来てくれて有難う」
「別にいいよ、挙動不審なアルバさんを見ているの楽しかったし」
「そんなにおかしな行動してた!?」
「うん!」
私の言葉で落ち込み始めたアルバさんを連れて、ロスさんの所に戻ると、ケーキは切り終わってた。
「お前は、半ホールの方な」
「こんなにいいの?」
「お前の誕生日ケーキなんだから当然だろ」
「じゃあ、遠慮なく貰うね!」
ここのケーキ食べてみたかったんだよね。
事前に情報をチェックしておいて良かった。
そんな事を思いながら、自分のケーキを食べようとした時の事だった。
「戦士」
「勇者さん、何ですか?」
「ボク用に切り分けてくれたケーキ、お前のより小さくない?」
「気のせいですよ」
「いやいや、明らかにお前の方が大きいよね!?」
「そんな細かい事を気にしてどうするんですか!」
「気になるよ!」
アルバさんとロスさんが、ケーキの大きさでもめ始めた。
くだらないなと思いながら、自分のケーキを食べ進めていく。
私がケーキを食べ終わる頃になって、やっと二人が落ち着いた。
「あ、言い合い終わった?」
「「……」」
「ごめん、ルキちゃん…」
「悪い…」
「謝らなくていいから、そのかわり、私のお願い聞いてくれる?」
「うん、もちろん!」
「叶えられる事ならな」
「大丈夫、絶対に叶えられるから!」
自分の誕生日が来たら、お願いしたい事が一つだけあった。
今なら、叶えてもらえる気がする。
ルキの誕生日会が終わり、誕生日恒例になり始めた三人で眠る時の事だった。
オレが左側で、勇者さんが右側、その真ん中にルキが居る。
「じゃあ、寝るか」
「そうだね」
「その前に、私のお願い聞いてくれる約束だよ!」
「そうだったね」
「そういえば、どんな願いなんだ?」
「あのね」
「「?」」
「私にも、キスのプレゼントが欲しいなって」
「ぶっ!」
「ええっ!」
「だって、アルバさんもロスさんお互いしてるのに、私にだけ無いのって寂しいよ」
「お前、起きてたのか!」
「うん、起きてたよ」
「本当は起きてたって事は、寝たフリをしてたの?」
「そうだよ、だって、私が起きてると何も出来ないでしょ?」
眠りに就くのが随分早いと思ったが、まさか起きてたとは…。
やられた…。
「私のお願い、叶えてくれるよね?」
「叶えないわけにはいかないだろ…額でいいのか?」
「うん、額でいいよ」
「勇者さん、どうせばれてたんですから、覚悟決めてください」
「分かってるよ」
オレと勇者さんで交互に、ルキの額にキスをする。
「わーい、アルバさん、ロスさん有難う!」
「ルキの願いを叶えた所で、今度こそ寝るぞ」
「分かってる。アルバさん、ロスさんお休みなさい」
「お休み、ルキちゃん」
「お休み、ルキ」
目を瞑って寝始めたルキを見る。
今回は間違いなく寝てるよな?
ルキの性格を把握しているようで、してなかったな。
だとしても、オレと勇者さんとルキの三人で過ごす事には変わりない。
いつまでも、この三人で。