忍者ブログ
普段の話から、ゲームの話まで、色々あります。 BL話も入る可能性があります。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ブログ限定で書いていた話を纏めてみました。
あの、アルバさんが性別不確定の話です。

http://kakurezato.x.fc2.com/senyu/senyu.html

支部に上げない話は、ここに纏められるかもしれません。
気が向かないと纏めないとは思いますが(駄)
今日は、仕事が休みの日。
シオンが休みだからなんだけどね。
休みの日は、ほとんどボクの部屋で過ごしている。
ほとんどというか、必ずと言っていいかもしれない。
ボクは嬉しいけど、せっかくの休みなのに、ボクと一緒でいいのだろうか?と思う事もある。

「シオン、聞きたい事があるんだけど、いい?」

「断ります」

「まだ何も言ってないよね!?」

「すみません、条件反射です」

「条件反射で断るって何!?」

「気にしないでください、それで、何ですか?」

「シオンは、ボクと一緒に過ごしてていいの?」

「どういう意味ですか?」

「休みの日くらい、一人で過ごしたいとか、休みたいとかないのかなって思って」

「そんな事思うくらいなら、ここに来てないですよ」

「そうだけど…」

「…逆に聞きますけど、アルバさんは?」

「ボク?」

「休みの日を一人で過ごしたいとかないんですか?」

「昔だったらそうかもしれないけど、今は無いかな」

「それは何故?」

「シオンと過ごすのは楽しいから」

「オレも同じですよ。 アルバさんと過ごすのが楽しいから来てるんです」

「なら、問題ないのかな?」

「問題ないですよ」

「そっか」

シオンが無理してなければいいか。
本当に嫌だったら、はっきり言うだろうし。

「問題ないついでに、一つ提案があります」

「提案?」

「アルバさんは、オレと過ごすのは嫌じゃないんですよね?」

「うん」

「オレも嫌じゃないです」

「そうだね」

「だから、一緒に暮らしませんか?」

「……え?」

「家賃はオレが払いますから、と言っても、アルバさんは納得しないですよね?」

「うん、しない」

「そう言うと思ってました」

「一緒に暮らすなら、ボクだって払うよ」

「それなら、家賃が折半ならいいって事ですよね?」

「そうなるのかな?」

「なら、決まりですね! 部屋はオレが探しておきます」

「ちょ、待った! まだ暮らすとは言ってないよね!?」

「言ってますよ」

「どこら辺で!?」

「オレが、家賃が折半ならいいと言った時、アルバさんは”そうなるのかな?”と言いました」

「それは言ったけど、それで暮らす事になるのっておかしくない!?」

「アルバさんは、オレと暮らすのは嫌ですか?」

「それは…嫌じゃないけど…」

嫌ではないけど、想いを隠そうって決めたのに、一緒に暮らして、シオンが好きだと気づかれるのが怖い。
気づかれたら気づかれたで、気まずくなりそうだし…。

「嫌でないなら、一緒に暮らしましょう」

「シオンは、ボクとずっと一緒でいいの?」

「当たり前でしょう。 でなければ、提案したりしません」

「そ、そうなんだ…」

「納得しましたか?」

「納得したけど、本当にいいの?」

「…いいから言っているんですよ」

あ、少しだけイライラし始めてる。
これ以上聞くのは止めよう。

「アルバさんこそ、何故そこまで聞いてくるんですか?」

「シオンが、ボクと一緒に暮らしたい理由が分からないからだよ」

「…はぁ」

「いや、だって…」

何で、気づかないボクが悪いような顔をされているんだろうか。

「ここまで言っても気づかないとは思いませんでした」

「何が?」

「はっきり言わないオレが悪いんですね、よく、分かりました」

「?」

「オレが、アルバさんと一緒に暮らしたい理由が知りたんですよね?」

「うん、知りたい」

「アルバさんが好きだからです。 それ以外の理由なんてありませんよ」

シオンがボクを好き?
いやいや、シオンがボクを好きなんて、そんな事あるわけが無い。
聞き間違いに違いない。

「…もう一度言いますが、オレはアルバさんが好きです。 くだらない事を考えてないで、信じろ」

「くだらない事って、ボクが何を考えているかなんて分からないだろ?」

「分かりますよ。 分かるからこそ、くだらないって言ったんですよ」

「む、いきなり言われたら、信じられないと思っても仕方ないじゃないか!」

「これでも、分かりやすい好意を伝えていたと思いますが?」

「どこが!?」

「…オレが、いつもアルバさんと居る理由、何だと思っていたんですか?」

「え?」

「マネージャーとして、オレに付いているんですから、性格くらい把握してるでしょ」

「それは、何となく分かるようになったけど…」

「なら、オレが、好きでもない相手と毎回一緒に過ごす人間だとでも?」

「思わないけど、クレアさんとは、よく一緒に居るし…」

「休みの日に、毎回一緒には居ません」

「でも…」

「でも、何ですか?」

「……」

ボクは、その先を答える事が出来なかった。
何だろう、こんなやり取り、前にもあったな…。
初めてシオンに会った時も、最後には答える事が出来なかった。
じゃあ、本当にシオンはボクを好きって事?
それに気づいたら、急に恥ずかしくなってきた。

「返答が無いって事は、オレの言葉を信じたって事でいいですか?」

「…うん…信じた…」

「もっと早く信じろ」

「ごめん…」

「で、どうしますか?」

「何が?」

「…アルバさん、ちょっと立ってください」

「何で?」

「いいから、立ってください」

「わ、分かったよ」

ボクは、シオンに言われた通り、座っていた席から立った。
何となく、嫌な予感がするのは気のせいだろうか?

「アルバさん」

うわー、凄くいい笑顔だ。
どうやら、ボクは、シオンを怒らせたらしい。
嫌な予感が、気のせいじゃなく、確実となった。

「殴りますね!」

「まっ!」

ボクの制止の言葉は伝わる事無く、思いっきり頬を殴られた。

「ぐへっ!」

「…で、もう一度聞きますけど、どうしますか?」

だから、何をと思っていたら、思い出した。
シオンに好きだと言われた事で、そっちの方ばかりに気を取られていたから忘れていた。

「…アルバさん、もう一度殴った方がいいですか?」

「全力で断ります!」

つい、敬語になってしまった。

「思い出したみたいですね」

「思い出しました…」

「思い出した所で、オレと一緒に暮らしてくれますか?」

「ボクも、シオンが好きだよ。 だから、一緒に暮らしたい…」

隠そうと思っていた想い。
シオンがボクを好きなら、隠す必要なんてない。

「最初から、そう言えばいいんです」

「お前の好意はわかり難いんだよ」

「アルバさんが鈍いだけですよ…」

「ん…そうかも…」

ボク達は、初めてのキスをする。
幸せって、こんな時を言うんだろうな…。

ボクは、今、本当に幸せです。
大好きな人と一緒に居られるから。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
           
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
文字色
絵文字 Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメント
パスワード   コメント編集用パスワード
 管理人のみ閲覧
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
リンク

忍者アド


フリーエリア


最新コメント
[12/25 FAN]
[12/17 流泉]
[02/28 FAN]
[02/28 ひろこ]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
FAN
HP:
性別:
女性
自己紹介:
牧場物語、乙女ゲー、一般ゲームをメインに活動しています。
最初は、乙女ゲーだけだったんですが、ジャンルがどんどん増えました。

好きなカップリングは、王道だったり、マイナーだったりとバラバラだったりします。(ほぼ、主人公至上主義)
バーコード
ブログ内検索
最古記事
お天気情報
Copyright ©  -- 色々な日記 --  All Rights Reserved
Designed by CriCri / Material by White Board

忍者ブログ  /  [PR]