腹黒紳士という話題を見て

どんなのだろうと思って、私が考えたのがこれでした。
腹黒紳士なユリスだと思います。
タイトルは考えてないし、これは思いついたのを書いただけなので、特に意味は無い。
書き終わってみたら、腹黒じゃない気がするし（笑）
腹黒紳士って、難しいね。

「風が強くなってきましたね」

「そうだね、明日は台風になりそう」

「あなたは、台風の日でも構わず外に出ますからね」

「台風の日でもないと釣れない魚とかもいるし、町の人達にも会いたいしね」

「…ボクが、明日は外に出ないでくださいとお願いしたら…あなたは、出ないでいてくれますか？」

「え？」

「お願いしたら、家に居てくれますか？」

「ど、どうしたの？ いつもはそんな事…」

「大切な妻が、雨に濡れているのを黙っていられないだけですよ」

「だって、雨の日は？」

「雨と台風では、降りも風の強さも違いますよ」

「けど…」

「ボクが聞きたいのは、家に居てくれるのか、そうでないのかの二択です」

「ユリス…」

「居てくれますか？ それとも…」

「それとも…？」

「ボクを放っておいて、外に出ますか？」

「！？ そ、そんな事しないよ！」

「それなら、明日はボクと一緒に居てくれると言う事ですね？」

「…う、うん」

「良かった…なら、今夜は手加減しなくても大丈夫そうですね」

「手加減って…？」

ボクは彼女の頬に手を添える。

「ボクの口から言ってほしいんですか？」

それだけで、彼女はどういう意味か分かったのだろう。
彼女の顔は真っ赤になった。
今夜は、優しいボクではいられないでしょうね。
あなたの前では、完全に紳士ではいられないようです。