普段の話から、ゲームの話まで、色々あります。
BL話も入る可能性があります。
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下の話設定になります。
主人公女体化話。
主人公女体化話。
ふとした優しさ】
女になっての生活を始めてから、5月に入った。
足立さんとも知り合いになれた。
俺が女になった事で、展開が変わったらどうしようかと心配でもあったけれど、大丈夫らしい。
叔父さんは、ちゃんと足立さんを家に連れてきた。
改めて自己紹介もしたし、これで普通に話しかけてもおかしくは無くなった。
ただ、女は女で結構面倒だなとは思う。
自分の胸のサイズなんて知らないし、用意されていたのをそのままつけている。
これ用意したの、イザナミなんだろうか…。
まあ、気にしてはいけない所なのだと思う。
もう一つは、なぜか学校で男に告白される事が増えた。
特に目立った事はしてないはずだけど、何でだろうか?
「今日は雨か…」
雨の日は、コミュを築ける人が限られるから、やる事が制限される。
まだ、この時点では狐に出会えない。
文化部でもいいけど、あいにくと文化部の活動日でもない。
そうなると、やる事といえば…魚釣りかな。
根気はMAXだ。
魚釣りに行こう。
「ヌシさまを釣りたい所だけど、まだ虫捕りが出来ないから釣れないのが残念だな…」
普通の魚を釣って、猫の餌にしよう。
クエスト用に残しておくのも悪くないし。
今までと同じように魚を釣っていると、向こうの方から声が聴こえてきた。
「ちょ、何やってるの!」
「?」
聞き覚えのある声だなと思ったら、足立さんだった。
何か用だろうか?
「どうかしましたか?」
「どうかしましたか?じゃないよ!それはこっちの台詞だよ!」
「えっと…」
「この雨の中、傘も差さないで何してるの!」
「何って…魚釣りです」
「魚釣りって…はぁ…魚釣りは分かったけど、こんな雨の日にしなくてもいいだろうに」
「雨の日だと、いい魚が釣れるので」
「いい魚が釣れるかなんて知らないけど、君、女の子なんだから気をつけないと」
「??」
「女の子が身体を冷やしたら駄目だって言ってるんだよ」
「ああ、なるほど」
男の時の癖で、雨の日でも普通に釣りをしてたけど、女の子がするのはおかしいのか…。
かといって、虫捕り出来るようになったら、ヌシ様を釣りたいというか、ヌシ様を釣らないとコミュが…。
そういえば、今気づいたけど、雨が当たってない?
足立さんが、自分の傘に俺も入れてくれてるんだ。
「その魚釣り、雨の日じゃないと駄目なわけ?」
「雨の日が一番なんですよ」
「止めるつもりはないの?」
「すみません…」
「風邪ひいたらどうするわけ?」
「私、雨の日に釣りをしていて風邪ひいた事ないから大丈夫だと思います」
「今までが運が良かっただけかもしれないよ?」
「そうなった時はそうなった時です」
「なら、せめて合羽を着るとかしなよ」
「動きにくくなりそうなんですけど…」
「風邪ひくよりマシでしょう」
「でも…」
「いいから、僕の言う事を聞いておきなよ。それから、傘持ってて」
「?」
傘を受け取ると、足立さんは自分の背広を脱ぎ始めた。
「無いよりはいいでしょう。これ着て早く帰りな」
「そんな悪いですよ!」
「僕が良いって言ってるんだよ」
「私、もう濡れてますし!」
「とにかく、着る!」
そう言うと、足立さんは俺に自分の背広をかけてくれた。
「これ以上濡れないうちに傘を差す!そして帰る!」
「はい!」
これ以上は断るのは危険な感じがした。
足立さんなりの優しさなのだろう。
これは女だからなんだろう。
…男の時なら考えられなかったな。
「あの、有難うございました」
「お礼なんていいよ」
「傘、お返しします」
足立さんに傘を返すと、自分の持っていた傘を差す。
「仕事が終わったら家に寄ってください。背広返したいので」
「当たり前でしょ」
「じゃあ、失礼します」
家に帰るために歩き始める。
次にやる時は、合羽を用意しておこう。
そうすれば、次に見つかっても大丈夫だろう。
こんな偶然、そんなにはないだろうけど。
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