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普段の話から、ゲームの話まで、色々あります。 BL話も入る可能性があります。
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その前に、予約投稿ミスで…本来、4月1日にあげる予定の話がそのままアップされてしまいました。
それに気づいて、急遽し直しましたけど…意味無いな(笑)

それはそれとして、続きに書いてみる。

ロスさんが偽者だ!
S要素、最後にちょっとだけあるかも?
こんなのは違うと思ったら、読まない方がいいと思います(笑)

基本的に、このロスさんは甘いです。

という事で、書き終わりました!

次は…自分で自爆した、所有印話を頑張る(笑)
にょた続きになりそうだから、ちょっとワンクッションあけると思います。
シオンと約束をした、クリスマス当日。
ボクは、普段着ない服を着ている。
この日のために買った物。
スカートなんて、制服以外で久しぶりなんだよね。
前世が前世だったのもあるし、ひらひらした服よりも、やっぱりズボンを選んでしまう。
たまに、母さんが買ってきてくれるけど、洋服たんすにしまわれたままの事が多い。
そんなボクが、初めて自分で買ったスカート。
似合っているかな…。
変に思われないかな?
鏡で何度か確認をして、時計を確認すると、そろそろ出る時間だ。

「早く行かないと」

約束の時間よりも先について、シオンを待っていようと思ったら、ボクよりも先に本人が来ていた。
…ボクだって、結構早く来たつもりだったけど、相手の方が早かった。
何時から居たんだろう?
ここで考えていても仕方ないし、シオンの所に行こう。
行こうと思ったんだけど…私服の彼を見るのは初めてだった。
普段見慣れてない分、カッコよさに拍車がかかってる気がする。
ボクが思ってるだけかもしれないけど…。
でも、それは間違いじゃないと思う。
だって、知らない女の人とかも、チラチラとシオンを見てるし…。
どうしよう…声をかけてもいいのかな…。
ボクが、声をかけようかどうか迷っていると、シオンの方がボクに気づいた。

「アルバさん!」

ボクの名前を呼んで、シオンが駆け寄ってくる。
どうしよう、すごく嬉しい。
自分の方から、友達からって言ったのにね…。

「遅れてごめんね」

「時間内なんで、大丈夫ですよ」

「というか、何時からいたの? ボクも、結構早く来たつもりだけど?」

「アルバさんが来る10分前くらいですよ」

「そうなんだ…」

もし次があったら、今度はそれよりも早く待っていよう。

「先に言っておきますが、アルバさんを待たせるなんて事しませんよ」

「え?」

「オレより早く来る事を考えていても、それよりも早く来ますから」

「うぅ…何で…分かったの?」

「顔に出てます」

「え!嘘!?」

「嘘ですよ、アルバさんならそうじゃないかと思っただけです」

「ボクって、そんな風に思われていたんだ…」

「それに関しては、間違えてないと思ってます」

「それはそれとして、ボクが先に待っているのは駄目なの?」

「それは駄目です」

「何で?」

「オレが居ない時に、何かあったら嫌ですから」

「そ、そうなんだ…」

屋上で話したときも思ったけれど、やっぱり、優しくされると、ちょっと怖いな。
普通なら良い事なんだとは思うけれど…。
ボクに、昔の記憶があるから駄目なんだと思うんだ!
あの頃も、確かに優しい時は優しかったけど、普段は酷かったから、なお更だと思う。
何か企んでるじゃと思ってしまう自分が悲しい…。

「どっちが先に来るかどうかの論争は終わりにして、時間も勿体無いですし、行きましょう」

そう言って、手を差し出した。
えーと…これは…手を繋ぐという事でいいのかな?
無、無理!
だって、付き合ってるわけじゃないし!

「アルバさん?」

「普通に、隣を歩くのじゃ駄目、かな?」

「この時期ですから、人が多いんですよね。だから繋ぐんですよ」

「何で?」

「はぐれたら困りますから」

「そんなに子供じゃないよ!?」

「…それは分かってます」

「それなら、手を繋がなくてもいいよね?」

「…はぐれたらって言うのは建て前で、オレがあなたと手を繋ぎたいだけです。それでは駄目ですか?」

手を繋ぐのは恥ずかしいけど、悲しそうな顔をさせたいわけじゃない…。
せっかくのクリスマスだし、いいかな?
ボクは、差し出されたままの、シオンの手を握る。

「…は、はぐれたら困るしね!」

「そうですね」

その笑顔は反則だと思う。
手を繋いだだけなのに、シオンは本当に嬉しそうだった。

「じゃあ、改めて、どこに行きたいですか?」

「ボクが決めるの?」

「オレが決めてもいいですけど、どうせなら、アルバさんの行きたい場所の方がいいでしょう?」

「正直、こういう時、どこに行ったらいいのか分からないんだよね…」

「誰かと出かけた事は?」

「前の学校の友達とかならあるけど、男の人とは初めてなんだよね」

「ああ、なるほど。 それなら、オレが決めてもいいですか?」

「うん!」

「なら、オレの行きつけの場所に向かいましょう」

「どんな所なの?」

「普通の喫茶店ですよ」

「行きつけって事は、お気に入りの場所?」

「一人で過ごしたい時とか、よく使ってますよ」

「クレアさんは知らないの?」

「あいつを連れてくと、絶対に騒ぐので連れて行かないです」

「ボクはいいの?」

「アルバさんには、オレの事をもっと知ってほしいですから」

た、たまには、S要素出してもいいよ?
口に出しては言えないけどね。
赤くなった顔が見られてないといいけど…。
他愛もない話をしながら歩いていると、目的地の喫茶店に着いたらしい。

「ここです」

「落ち着いた雰囲気の喫茶店だね」

「そこが気に入っているんですよ」

「そっか」

シオンのお気に入りのお店。
クレアさんも知らない、ボクだけが知っている場所。
そんな場所を教えてくれるって事は、自惚れてもいいのかな?

「入りましょう」

「あ、うん」

喫茶店のドアを開くと、お店のマスターさんが声をかけてきた。

「珍しいですね、同伴がいるなんて」

「こんにちは」

「こんにちは」

「オレにとって、大事な人だから連れてきただけだ」

「ふぇ!?」

「えー!」

ボクが、その発言に驚いていたら、カウンターの方から、女の子の声が聴こえた。
とても懐かしい声。
ぴょこんと顔を出したその子は、ボクの前世で一緒に旅をしていた女の子。
三代目魔王ルキメデスこと、ルキちゃんだった。
ここでは、普通の女の子なんだね。
それは当然なんだろうけど。
ルキちゃんがここに居るって事は…ボクは、ちゃんとマスターの顔を見る。
よーく見てみると、雰囲気が少しだけ違うけど、ルキちゃんのお父さんだった。

「シオンさんにも、そういう相手が出来たんだね!」

「悪いか?」

「悪くないよ、そうなんだ、ふーん」

「あ、こんにちは」

「こんにちは! ねぇねぇ、名前教えて!」

「ボクは、アルバって言うんだ、宜しくね」

「アルバさんだね、私は、ルキっていうの、宜しくね!」

「ルキちゃんって、呼んでもいいかな?」

「うん!」

「ありがとう!」

ルキちゃんには、まだ会えてなかったから、今日ここで出会えて本当に嬉しい!
勿論、彼らにも記憶は無いと思う。
無いにしても、繋がっているんだなと思った。

「アルバさん、向こうの席に座りましょう」

「シオンさんが敬語…」

「何が言いたいんだ?」

「別に~」

「えっと、向こうだよね? 行こう、シオン」

ボクは、シオンが示した方向に向かう。
その後を、彼が付いてくる。
何となく、ここで止めておいたほうがいいと思った。

「オレは、いつもここに座るんですよ」

「いい席だね」

「一人で、黙々と本を読みながら時間を過ごしているけどね」

「何で、お前がいるんだ?」

「居たら駄目なの?」

「駄目だろ」

「えー、シオンさんのケチ!」

「ケチとかじゃなくて、空気を読めって言っているんだ」

「私、まだ子供だしね」

「どこがだ」

「二人とも仲良いんだね」

何だろう、こういうやり取りも懐かしいな。

「常連さんだからだよ」

「ボクも、話に混ざってもいいかな?」

「大歓迎だよ!」

「お前が言うな」

「あはは」

「ルキ、今日はそれくらいにしておきなさい」

「はーい」

「娘がすみませんでした。ご注文は何にしますか?」

「ちょっと待ってくださいね」

ボクは、メニュー欄を見る。
色々な軽食やデザート、飲み物があった。

「ボクは、紅茶をストレートでお願いします」

「オレも、アルバさんと同じもので」

注文を聞き終えると、マスターさんは、カウンターの方に戻っていった。

「この場所を、アルバさんが気に入ってくれると嬉しいです」

「素敵な場所だよね、教えてくれて有難う、シオン」

「どういたしまして」

暫くは、喫茶店で時間をつぶしていた。
いつも話しているような事でも、場所が変わると違うらしい。
そろそろ出ようって事で、自分の飲み物代を払おうとしたけど、いらないと言われた。

「でも、悪いし…」

「男が払うって言う時は、素直に甘えていいんですよ」

そういうと、ボクの分まで払ってくれた。
本当にいいのかな?
喫茶店の外に出ると、冷たい外気にさらされた。

「冷えますね」

「うん… あの…」

「何ですか?」

「紅茶、ご馳走様でした」

「オレが勝手にやっただけですよ」

「それは、ボクじゃなくてもやってあげるの?」

別に意味は無かった。
ただ、気になったから聞いてみただけ。
それだけだったんだけど、それを聞いたシオンは、急に不機嫌になった。
何で??
手は繋がれた状態だったので、機嫌の悪くなったシオンに引っ張られるように歩いていた。

「どこに行くの?」

「………」

ボクが話しかけても、何も答えてくれない。
どうやら、機嫌が悪いのもそうだけど、怒りもはいっているらしい。
ボクがさっき言った発言は、それだけ怒らせるものだったのだろう。
どうしよう…。
その時、シオンの足が止まった。
止まった先を見ると、綺麗なイルミネーションの飾りつけがされているもみの木。
周りには、誰も居ない。
ボクは、その綺麗さに目を奪われている時、シオンがやっと話してくれた。

「アルバさん、少しだけ言わせてもらってもいいですか?」

「何?」

ボクは、シオンの方に顔を向ける。
何を言われるんだろうと思っていたら、シオンの手がボクの頬に触れる。
うわわ…え、え、な、なに?
そう思ったのは一瞬だけ、シオンは、ボクの頬を引っ張った。

「っ!い、いひゃい!」

痛いと言いたかったけれど、頬を引っ張られているので、ちゃんと言えなかった。
シオンは、ボクの頬を引っ張りながら話す。
その前に、放して!

「あなた、オレの告白、なんだと思っていたんですか?」

”なんだと”と聞かれても、答えられない。
だって、頬がものすごく痛い!

「他の相手にも、同じ事をするか?と聞かれたら、しないです」

ボクの質問した事に答えてくれたけど、それよりも、頬を引っ張るのやめて!
そう言いたくても、一向に頬から手を放されないので、結局引っ張られたままだ。

「オレが好きなのは、アルバさんだけです。 そこをちゃんと理解していますか?
ああ、理解できるほどの脳みそが入ってなかったかもしれませんね」

ちゃんと入っているよ!とツッコミをいれたかったけれど、いれられない。
あまりにも痛くてだ。
泣きそうになっているのに気づいたのか、やっと、頬を引っ張るのをやめてくれた。

「うう…痛かったよ…」

「オレの傷ついた心の痛み、分かってくれましたか?」

「他に方法なかったの!?」

「あなたの場合、言葉よりも、態度の方がいいと思ったので」

途中までの優しいシオンはどこにいったの!?
けど、こっちの方が、シオンらしいと思ってしまう自分がいる。

「もう一回言いますが、オレが好きなのは、あなただけです。 その気持ちだけは疑わないでください」

「ご、ごめん…」

「ちゃんと理解しましたか?」

「身をもって理解しました…」

「それならいいんです」

「…本当にごめんなさい」

「もういいですよ」

彼が、何でボクを好きになってくれたのか分からなくて、返事を濁してしまった自分が嫌になる。
最初から信じてればよかったのに…。

「言い忘れてましたけど、その服、凄く似合ってますよ」

「あ、りがとう」

「オレだけのために着てくれたのなら、嬉しいんですけどね」

「…今日のために買った服だから、間違ってないかも…」

って、ボクは何を言っているんだ!
これじゃあ、シオンのために着たっていうのと同じだよ!

「い、いまの、聞かなかった事にして!」

「無理です」

「うっ…」

直視するのが恥ずかしくなるほどの、いい笑顔だった。

「オレは、良い方に受け取りますよ」

「良い方って…?」

「あなたも、オレが好きだと思っていいですよね?」

「えっ、あ、そ、れは…」

あの言い方だと、そうとしか思われないよね…。
間違ってはいないけど…。

「アルバさん」

「…?」

「今度は断りませんよね?」

何をと考えて、断らないといったら、一つしかない。
告白された時の事だと思う。

「オレと、付き合ってください」

「…宜しくお願いします」

こうして、ボクとシオンは付き合う事になった。
付き合い始めると、今までの態度は何だったんだろうと思うくらい、苛められるようになった。
でも、これが普通なのかもしれない。
シオンが、ボクを大事に思ってくれてる事には違いないから。

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牧場物語、乙女ゲー、一般ゲームをメインに活動しています。
最初は、乙女ゲーだけだったんですが、ジャンルがどんどん増えました。

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