普段の話から、ゲームの話まで、色々あります。
BL話も入る可能性があります。
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2ヶ月前くらいに書いた、「怪しげな薬には気をつけよう」の続きみたいのを書く。
というか、続きを読んでみたいというコメントをいただいてから、急に書いてみたくなりました。
やっぱり、ギャグになると思います。
というか、続きを読んでみたいというコメントをいただいてから、急に書いてみたくなりました。
やっぱり、ギャグになると思います。
戦士に抱きつかれてからどれくらい経ったかな。
ルキちゃんは、まだ戻ってきてない。
そんな時、抱きついていた戦士が離れた。
もしかして、薬の効力が切れたとか?
「戦士、大丈夫…?」
ボクの事を見ている戦士に声をかけた。
効力が切れたのなら、それはそれでいいんだけど…。
そうはいかなかったらしい。
抱き疲れている時に、ベッドの上だったのも悪かったと思う。
気づいた時には、戦士に押し倒されていたから。
「勇者さん…」
「せん、し?」
「抱いてもいいですか?」
「嫌だよ!」
「大丈夫です、優しくしますから」
「何が!?」
「照れる勇者さんは可愛いですね」
「照れてないからね!?」
まずい、これは本気でまずい気がする。
どんなに力を込めても、戦士の手を振り払えない。
戦士との力の差がありすぎる。
「あ、えっと、戦士さん? 冗談ですよね?」
「冗談? そんな訳ないじゃないですか」
「冗談だって言って!」
どんどん、戦士の顔が近づいてくる。
くそっ、顔はいいよな、本当に。
って、そんな事を思ってる場合じゃないだろ!
「せ、ん」
その先の言葉は、戦士に塞がれた。
喋ろうにも喋れない。
「んっ…」
キスをされてる。
初めてだったのに、初めてが男って…。
軽めのキスから、深いキスに変わっていく。
男とのキスなのに、気持ち悪さなんてものは無かった。
何でだろう…。
長いキスから、やっと解放された。
「はぁっ…はぁっ」
「いい顔してますね、もっとオレに見せてください」
「えっ…?」
そういうと、戦士が舌でボクの首筋を舐めた。
このままだと本当に犯られる!
「やっ、やめ…」
戦士の手が、ボクの服の中に入り込んでた。
だ、誰でもいいから、助けて!
そんなボクの願いが通じたのか、宿屋の部屋のドアが急に開いた。
「ただいま~」
「ルキちゃん!」
「ルキ…」
「あれ? 駄目な時に帰ってきた?」
「そう思うなら邪魔をするな」
「駄目じゃないから!」
天の助けだと思った。
ルキちゃんに出て行かれたら本当にどうなるか分からない。
今の原因を作った張本人だけど!
「ロスさん、さすがに無理やりは駄目だと思うよ」
「勇者さんが可愛すぎるのが悪いんだ」
「だから、そこからしておかしいから!」
「そこに関しては同意するけど、アルバさんの気持ちも考えてあげようよ」
「どこら辺に対しての同意なの!?」
「可愛い所」
「ルキちゃんまで何言っているの!?」
戦士だけじゃなく、ルキちゃんもおかしな事を言い始めた。
でも、そのおかげなのか、戦士の力が緩んだ。
その隙をついて、戦士から距離を取る。
「アルバさんに逃げられちゃったね」
「お前が邪魔をしたからだろ」
「邪魔したつもりはなかったけど、結果的にそうなっちゃったね!」
「分かってて邪魔しただろ?」
「さあ、どうだったかな」
戦士とルキちゃんの間に、何かが起きている。
普段なら考えられない事だと思う。
これも、薬の影響なのかな?
ボクがそんな事を考えていると、ルキちゃんが戻ってきた理由を話し始めた。
「それはそれとしてね、私が戻ってきた理由なんだけど」
「早く言え」
「ロスさん、機嫌悪いね」
「誰のせいだと?」
「私かな?」
「そ、そんな事より、戻ってきた理由って?」
これ以上、余計な事に巻き込まれたくない。
「一緒にご飯食べようと思ったの」
「それだけの理由か?」
「そうだよ? 時間も時間だし、お腹空いてると思ったから」
「そんなに時間経ってるの?」
「経ってるよ」
「食べたら、また出て行くのか?」
「そのつもりだよ」
「分かった…早く食べよう」
また、二人っきりにさせられるのは困る。
やっと助かったと思ったのに…。
「部屋で食べられるように、三人分買ってきたからね」
「用意がいいな」
「何で部屋でなの?」
「今の状態のロスさんと一緒に外で食べたら大変だよ?」
「何で?」
「だって、ロスさんの事だから、人目気にしないでアルバさんにべたべたするよ?」
「いくらなんでも、それはないと思うよ」
「そう思う? 今のロスさん、本音しか言わないんだよ?」
「…そこまで念押しされると心配になるんだけど」
「安全策はとっておいた方が良いと思うよ」
「そうだね…」
「話が纏まった所で、これが、アルバさんの分で、こっちがロスさんの分」
「有難う、ルキちゃん」
戦士も無言で受け取っていた。
今も機嫌が悪そうだ。
悪そうというか、悪いんだと思う。
食べ終わった後が怖い…。
「飲み物はこれ」
ルキちゃんが、ボクと戦士に飲み物を渡してくれた。
「いただきます!」
「いただきます」
「……」
やっぱり、無言。
本気で怖い!
「ご馳走様でした~」
「…ご馳走様」
「……」
「アルバさん、どうしたの?」
「いや、戦士が…」
「ああ、ロスさん機嫌悪いもんね」
「それで、食べ終わったら出て行くんだろ?」
「! ルキちゃん、本当に出て行かないよね!?」
「ちゃんと約束は守るよ。 アルバさん、頑張ってね!」
「いやいや、ルキちゃん、待って!」
「また、二人っきりになれますね」
「ボクも、ルキちゃんと一緒に行くよ!」
「何、言っているんですか? オレが、勇者さんを離すとでも?」
その言葉どおり、また、戦士がボクに抱きついてきた。
「ルキが出て行ったら、また続きをしましょうね」
「ボクは嫌だってば!」
”おかしいな…もう効いてもいい頃だと思うんだけど…”
ルキちゃんが居る間にどうにかしないと。
そんな時、ルキちゃんが何かをボソッと呟いた。
よく聞き取れなかったけど。
「ねえ、ロスさん」
「何だ、ル、キ…」
ルキちゃんが戦士に声をかけた瞬間、戦士が急に倒れた。
「え! 戦士、どうしたの!?」
「良かった、やっと効いたみたいだね」
「え?え? ルキちゃん、どういう事?」
「ロスさんの飲み物にだけ、眠り薬を入れておいたの」
「ええー!」
「何もしない方が良かった?」
「ボクとしては助かったけど、戦士の身体に影響は出ないの?」
「大丈夫だよ、眠るだけだし」
「それなら良かったよ…」
「アルバさんって…」
「何?」
「自分を襲った相手まで心配するんだね」
「それは…戦士だし…」
「ロスさんじゃなかったら?」
「戦士じゃなかったら?」
戦士以外の人に襲われて、相手が、同じような事になったら…。
「心配しないと思う」
「しないの?」
「それって、知らない相手って事でしょ? なら、しないよ」
「知ってる人だったら?」
「知ってる人だったら…どうだろう…その時になってみないと分からないよ」
「そっか、アルバさんにとっても、ロスさんは大事なんだね」
「どうしてそうなるの!?」
「だって、ロスさんならいいんでしょう?」
「…あれ?」
そう言われると、何でだろう?
戦士にキスをされた時も、嫌とか、そういうの無かったし…。
「もしかして、余計な事しちゃったかな?」
「そんな事ないからね!」
ルキちゃんが変な事を聞くから、気になってきたじゃないか!
「まあ、そういう事にしておくね」
「ルキちゃん、ボクでからかうの止めて!」
チラッと、床に倒れている戦士を見る。
本当に寝てるだけだよね?
心配になって、戦士に近づくと、規則正しい寝息が聴こえてきた。
「…本当に寝てるだけなんだね」
「信じてなかったの?」
「そうじゃないけど、急にだったから」
「そんな、変なの飲ませたりしないよ」
「最初に飲ませた本人が言う言葉なの!?」
「そこは気にしたら駄目だよ、アルバさん」
「被害受けたのボクなんだけど!?」
「そんな事より、ロスさん、ベッドに寝かせないの?」
「そんな事よりって、確かに、このままっていうのは駄目だよね」
床に寝かせたままにしておくわけにはいかないよね。
体重差と力の差もあって、戦士をベッドに寝かせるのが物凄く大変だった。
「こ、これで、大丈夫かな?」
「安心した?」
「うん」
「明日には、ロスさん、戻ってると思うよ。 薬の説明書きが本当なら」
「怖い事言わないで!」
「じゃあ、私は自分の部屋に戻るね」
「ルキちゃん、本当に有難う」
「元は、私のせいだからね」
「ルキちゃん、お休み」
「アルバさん、お休みなさい~」
ルキちゃんが部屋から出て行くと、とたんに静寂がおとずれた。
さっきまで迫ってきていた戦士が寝ているからのもある。
明日までの辛抱だ。
きっと、次に目を覚ました時には、元に戻ってる。
そう信じて、今日は寝ておこう。
色々な事がありすぎて、ちゃんと寝れるかどうか分からないけど…。
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