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普段の話から、ゲームの話まで、色々あります。 BL話も入る可能性があります。
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SQ版です。
ロスアルルキになるかなと思います。
変わる可能性が高いですけどね。

あと、クレアシオンとレッドフォックスの話。
友情じゃないバージョンも頑張ってみます(笑)
いつになるかは分かりませんけどね。
それでも、そんなに長くはかからないと思います。
目を覚ました時、布団が異様に重いと気づいた。
いつもなら、感じない重さ。
不思議に思って、布団から這い出てみた。
眠る前にはなかった圧迫感を感じた。
上を見ても、横を見ても、何もかもが大きい。

『え?え? 何で、全部大きくなってるの?』

夢でも見ているのかと思って、頬を抓ってみた。
痛い…。
夢じゃない。
何がどうなって…。
そう思ったとき、偶然鏡が目に入った。
その鏡に映っていたボクは、小さくなっていた。

『何でこんな事に!?』

見た目だけで言えば、手の平に乗れるサイズ。
誰かに気づかれなければ、踏まれても潰されてもおかしくない。
隣を見ると、そこで寝ているはずの戦士は居なかった。
多分、ボクよりも先に起きたんだろう。
いつも、朝早いんだよな…。
それは置いておいて、下手に動くよりも、戦士が戻ってくるのを待った方がいいという結論に達した。
普通に考えて、ベッドの上にいるのが、一番安全だと思ったからだ。
そうして、じっとしている内に、扉が開く音が聴こえた。
戦士が戻ってきたのかもしれない。
自分からしてみると、大きい声で戦士を呼んだつもりだったけど、肝心の本人には聞こえてなかった。

『戦士!』

何度か呼んだけど、戦士は気づいてくれない。
早く振り向いてくれないかな…。
そうすれば、ベッドの上に居るボクに気づいてくれると思ったからだ。
そう思っているとき、やっと戦士が振り向いてくれた。

「…勇者さん?」

不思議そうな顔をして、ボクがいるベッドに近づいてくる。

『戦士ー!』

「何言っているか聞き取れないんですけど?」

『えー!』

「何で、小さくなっているんですか?」

『ボクが聞きたいよ!』

ボクが何かを言っているのは分かっているんだろうけど、戦士は聞こえてないらしい。
何を思ったのか、ボクの首根っこを掴むと、自分の肩に乗せた。

「これなら、聞こえるかもしれないので」

聞きやすい位置に移動させてくれたんだ。

『ボクだって分からないんだよ、目が覚めたらこの状態で…って…聞こえてる?』

「一応、聞こえます」

『ボク、どうしたらいいかな?』

「オレに言われても困ります」

『そうだよね…』

「まずは、ルキと合流しましょう」

『うん…』

「勇者さんは、そのままオレの肩に掴まっててくださいね」

『分かった』

言われた通り、戦士の肩にしがみつく。
落ちたら大変な事になりそうだし。
けど、ボクがこんな姿になってるのを見て、何か言うのかと思ったらそうでもない。
というより、逆に優しい?

「ロスさん、おはよー」

「ああ、おはよう」

「アルバさんは?」

「これだ」

そう言って、肩に掴まっていたボクを引き剥がすと、ルキちゃんの目の前に出す。

「アルバさん…?」

『ルキちゃん!』

「何を言っているか聞こえるか?」

「ごめん…聞こえない」

『ルキちゃんもなの!?』

「どうして、アルバさんが小さくなってるの?」

「本人いわく、目が覚めたらこの状態だったらしい」

「ロスさんは、アルバさんの声聞こえるの?」

「耳元限定でな」

「今みたいな時は、ロスさんも聞こえないんだ?」

「ああ」

「アルバさん、何か原因思い当たらない?」

『何も思い浮かばないよ…』

この状態だと聞き取れないって判断したんだろう。

「あ、ロスさん、アルバさん、私に貸して」

ルキちゃんは、戦士にボクを貸してほしいと言っている。
ボク、物扱いなの?

「オレが聞いて通訳してやるから心配するな」

「え、いいよ、 私が自分で聞き取るから」

「お前こそ、何で勇者さんを借りたいんだ?」

「自分でアルバさんの声を聞くためだよ」

「別に聞かなくても何とかなるだろ?」

「ロスさんこそ、何でそこまで渡したくないの?」

「…何でだ?」

「聞いたのは私だよ? 逆に聞かれても困るよ」

「とにかくだ、オレが聞いて通訳する」

「ぶーぶー、私だって、その状態のアルバさんを触りたい!」

目の前に居るボクに、ルキちゃんが手を伸ばしてきた。
ボクを掴もうとしているみたいだったけど、それよりも早く、戦士がボクを自分の肩に戻した。

「ロスさん、一人占めはずるいよ!」

「一人占めって、今の勇者さんは、オレの所に居る方が安全だからに決まってるだろ」

「私だって安全だよ!」

「何かあったとき、オレの方が対処できる」

「だから、今だけ貸してほしいだけだってば!」

「断る」

「むぅー…私も、肩に乗せたいの!」

…ボクを無視して、二人で言い合いを始めてしまった。
当事者であるボクの意見は聞かないの?
戦士の肩の上で、そんな事を思いながら、二人のやり取りを眺めていた。
何もする事がないからなのか、気づいたら、睡魔に襲われ始めていた。

『眠い…』

このまま寝てしまおう。
目を覚ました時、元の大きさに戻っているといいんだけどね。
そんなボクの願いは叶わなかった。
目を覚ましても、大きさは変わってなかったから。
今の所、ボクの定位置は、戦士の肩の上。
早く、元も大きさに戻りたいと思いながら、今日も三人で旅をする。
だんだんと、戦士の肩の上に居る事に対して、居心地が良くなっているのは、自分だけの秘密にしておこう。

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牧場物語、乙女ゲー、一般ゲームをメインに活動しています。
最初は、乙女ゲーだけだったんですが、ジャンルがどんどん増えました。

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