悪魔なアルバさんと人間のロスさん9 アルバさん視点

今週の戦勇。もアルバさんとロスさんは出てこなかった！
公式で、あの二人のツーショットが見たい！

それと、二つに分けました。
予想以上に長くなりそうだったので。

久しぶりに召喚されたと思ったら、その召喚した相手はボクの好きな相手。
ロスの願いを叶えたくなくて、魂を取りたくなかったから消えたのに…。
召喚されてすぐに、ロスはボクに願いを叶えてくれと言ってきた。
ボクはその願いを聞きたくなくて、拒否をした。
でも、ロスがあまりにも真剣だったから、本当の名前を言わないならという条件付で聞くことにした。
本名でなければ、ちゃんとした契約にはならないから。
だから、ロスが叶えてもらいたい願いを言った時、ボクは自分の耳を疑った。

ロスがボクを好き？
それを聞いた時、どういう意味なのかを聞いてしまった。
その後の言葉は、ボクを喜ばせるものばかりで、どうやって反応をしたらいいのか分からなかった。
最後まで聞き終わって、”叶えてくれますか？”と言われた時、ボクの答えは決まっていた。

「それが願いなら叶えるよ。 最後の刻まで、ロスの傍に居る」

「本当ですか？」

「うん」

「なら、ちゃんとした契約をする為にも、オレの本当の名前を「それは言わなくていい！」

ボクは、その先を言わせないように、ロスの言葉を途中で遮った。

「言わなくていいよ、契約とかしなくても、ボクはロスの傍に居るから」

「何故ですか？」

「何故って…」

…あれ？ ここまで言っているのに気づいてない？
ロスはボクを好きだから傍に居てほしいと言ってくれた。
だからボクも、契約と関係無しに傍に居るって言った。
それは、ボク自身がロスの傍に居たいって事で、ロスの告白にも答えているはず。
ロスってここまで鈍かったっけ？
他の事にはすぐに気づいてくれるのに…何で？
…もしかして、ロスの中ではボクが誰かを好きになるとは思われてないとか？
さっき、好きと言ってくれたけど、ボクがロスを好きなのかは聞いてこなかった。
それは、ボクがロスを好きかどうかは、ロスの中では関係ないのかもしれない。
だとしたら、ここでボクがロスを好きだからと言っても、信じてくれない気がする。
…なら、余計な事は言わない方がいいのかもしれない。
言わなくても、ロスの傍にずっと居ればいいだけだしね。

「アルバさん？」

「前から言ってるだろ？人間の世界が楽しいからだよ。 ちゃんとした契約をしたら、自由に過ごせなくなるからね」

「アルバさんはそれでいいんですか？ 悪魔としては、オレの魂を取るのが仕事では？」

「大丈夫だよ、ロスの方こそ願いがそれで本当にいいの？」

「いいに決まってますよ。 オレの願いはそれだけです。」

「なら約束してくれる？」

「約束ですか？」

「ロスからしてみれば嫌な事かもしれないけど、最後の刻まで本当の名前は言わないって事を」

「最初に名前を偽ったのはオレですからね、アルバさんが傍に居てくれるなら約束します」

「うん、ずっと傍に居るよ、だから約束だよ」

「はい、約束します」

たとえ、最後の刻が来ても、ボクはロスと絶対に契約はしない。
ロスには普通に生きてもらうんだ。
ロスの魂は、自由のままでいてほしいから。