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普段の話から、ゲームの話まで、色々あります。 BL話も入る可能性があります。
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一つの話は短いのに、続いているよね。
普通に考えて、こんなに長くする予定は無かった。
書いていくと、こうなるんですよね。
私の悪い所。
すぐに書き終わろうとしている時に、こうなるんだよね。

今回で終わりにする予定。
ルキ、早く来ないかな。
この状態のままだと、落ち着かない。
落ち着かない状態のまま、ルキを待っていると、声をかけられた。

「アルバさん」

「ルキ、待ってた、よ」

ルキの隣には、先ほどまで考えていた相手が居た。
今は、クレアさんと旅をしているはずなのに、どうしてここに居るんだろうか?

「な、何で、ロ、シオンがここに!?」

危ない、またロスって言いそうになったよ。
気をつけないと。

「何でって、アルバさんの家庭教師をシオンさんにお願いしたから」

「そうなの!?」

誰が来るのかは聞いてなかったけど、シオンだとは思っていなかった。
旅の途中だし、ボクの家庭教師なんて面倒な事を引き受けるとは思わなかったのもある。

「それよりも、どうして、アルバさん女の子になってるの?」

「どうしてって聞かれると説明に困るけど、元々ボクの性別って決まってなかったんだよね」

「そうなの?」

「ボクも、旅に出る前日に聞かされたんだけどね」

「今まで教えてくれなかったのは?」

「特に言う事でもないと思っていたのと、ボク自身も男になるだろうなって思ってたから」

「それって、自分で選べるの?」

「どちらかと言うと、選べないと思う」

「なら、アルバさんが女の子になったのは?」

「ボクの性別って、ボクが好きになった相手によって変わるらしいから」

「好きな相手…なるほどねー。 それなら、女の子になったのも納得だね!」

「それで、ルキに聞きたい事があったんだよね」

「何?」

「女の子って、何をすればいいの?」

「?」

「女の子になったのはいいんだけど、どうしたらいいのか分からなくて…」

「私も詳しくないから、ママを呼んでくるね!」

「有難う、ルキ」

「じゃあ、行ってくるねー」

ボクは、ママさんを呼びに行ったルキを見送ると、それまで、一言も喋ってないシオンを見る。

「えっと、久しぶりだね」

「……」

「シオン?」

「勇者さん…」

あ、あれ? やっと喋ってくれたと思ったら、何か不穏な感じがする。

「…勇者さんの好きな相手って誰ですか?」

「……?」

ボクの好きな相手って、何でそんな事をシオンが聞いてくるんだろう?
というより、知っているんじゃ?
ルキが、ボクは分かりやすいって言ってたし、シオンも知っているのだと思っていたけど…。

「好きな相手によって性別が変わるなら、相手は男ですよね?」

「そ、そうだけど…」

「…誰ですか? オレの知ってる相手ですか?」

知ってるも何も、目の前に居る本人ですけど!
ボクが、シオンを好きな事、気づかれてなかった?
なら、ボクが勝手に勘違いをしていただけ?
ボクがどう言うべきか考えていると、シオンが牢の中に入ってきた。
鍵なんて無いようなものだから、普通に入れてもおかしくはないけどね。

「勇者さん、教えてください…。 相手は誰ですか…?」

「シ、シオン?」

今までと違う態度に、ボクはどうしたらいいのか分からず、シオンから距離を置こうとした。
それをさせないかのように、シオンはボクの腕を引っ張ると、自分の方に抱き寄せた。

「ふぇ!?」

ちょ、今の状態は何!?
ボクは自分でも分かるくらい顔が赤くなっているだろう。

「シオン、離して!」

「離しません」

恥ずかしい…。
好きな相手に抱きしめられるのって、こんなに恥ずかしく感じるものなの!?

「オレは、勇者さんが…好きなんです」

「?!!」

シオンがボクを好き?
本当に?
ボクだけが好きなんだと思ってた…。

「だからこそ、勇者さんの好きな相手が気になります」

「それを知ったら?」

「相手を殺しに行きます」

「はぁ!?」

「オレ以外の隣に居る姿を見るくらいなら、勇者さんに嫌われたとしても、相手を殺します」

声が本気だ。
これで、シオン以外の相手を言ったら、本気で殺しに行くかも…。
いや、他の相手なんて興味もないんだけど。

「アルバ、誰なのか教えろ」

ここで、敬語無くすの!?
しかも、めったに呼ばれない名前呼び。

「…ボクが好きなのは…シオンだよ…」

「…相手をかばうつもりで言ってますか?」

「なっ! そんな訳ないだろ! 好きだって言ったら、言ったで、何で信じないんだよ!」

ボクだって、ずっと隠すつもりだった。
たとえ、女になったとしても、ボクなんかじゃ駄目だと思っていたから。
シオンが、ボクを好きだと言ってくれたから、だから、ボクだって本当の事を言ったのに…。

「信じないなら、信じないでいいよ! もう、離せよ!」

ボクは、シオンの腕の中から抜け出そうとしていた。
だけど、どんなに頑張っても、抜け出せない。
気づいたら、また泣いていた。

「…シオン…なんて…きら」

その先をいう事は出来なかった。
だって、ボクの唇は、シオンに塞がれていたから。

「!?」

キスされてる。
何で…?

「はっ、本気じゃな言葉だとしても、勇者さんの口からはその言葉は聞きたくありません」

「だ、だからって、キスする事、ないじゃないか!」

「好きな相手にキスをするのは、いけないことですか?」

「いけ、ない事じゃ、ないけど」

「…すみません、勇者さんがオレを好きだなんて思ってなかったんです」

「それを言うなら、ボクもだよ」

「いつからですか?」

「そういうシオンは?」

「質問を質問で返さないでください」

「…一年前から…だよ」

「オレも同じ時期ですよ」

「そうなんだ…」

ボクと同じ時期って、まだ性別が決まってない時だから、男だと思われている時だよね?

「シ、シオン、ひょっとして、男の方が良かった、とか?」

それを言った瞬間、髪の毛を引っ張られた。

「いたい!髪の毛、引っ張らないで!」

「男だろうが、女だろうが、勇者さんならどっちでもいいです。 それくらい分かれ」

「ご、ごめん」

だからと言って、髪の毛を引っ張る事はないじゃないか。
痛かった…。

「もう一度聞きますけど、勇者さんが好きなのは、オレでいいんですよね?」

「…うん」

「ならいいです。 ここから早く出られるように、オレも頑張りますから、勇者さんも頑張ってください」

「頑張る…」

最初から言っておけばよかった。
嫌われるのが怖くて、隠しておこうと思っていた想い。
想いが通じるのが、こんなにも嬉しい事だなんて思わなかった。
ルキにも後で報告しておこう。
彼女が戻ってくるまでの間は、このままで…。


おまけ

「ママ、どのタイミングで入った方がいいかな?」

「難しいわね」

「もう暫く見てる?」

「そうね」

実は、とっくに戻ってきていたルキだった。

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牧場物語、乙女ゲー、一般ゲームをメインに活動しています。
最初は、乙女ゲーだけだったんですが、ジャンルがどんどん増えました。

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