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タイトル通り、現代パロでモデルロスさんと一般人アルバさんで。
それとは別に、SQ版戦勇。が最終回となりましたね。
アルバさんの泣き顔最高でした!
欲を言えば、まだ続いてほしいと思いますが、その後は、各々で妄想という形でいいのかしら(笑)
でも、普通に考えて大変だもんね。
アルバさんの泣き顔…萌えるね(うん)
じゃあ、続きに書いてみる。
家に帰る途中、道の隅で座り込んでいる人を見つけた。
ボクは、心配になって、すぐにその人に駆け寄る。
「あの! 大丈夫ですか!?」
ボクは、倒れてる人に声をかけてみる。
その声に気づいたのか、その人が少し目を開けた。
綺麗な目だなと思っていたら、いきなり殴られた。
「痛い! え、何で、急に殴られたの!?」
「近くに、知らない相手の顔があったら殴るでしょ…」
「いや、普通は殴らないと思うよ!」
「…それで、オレに何か用ですか?」
「用って…座り込んでたから心配になって…」
「…なら、大丈夫なんで行ってください」
これだけ喋れるなら大丈夫なのかな?
ちょっと心配だけど、本人が言っているし…。
「分かったよ…気をつけてね」
ボクは、家に帰るために歩き出そうとしたら、”ドサッ”と倒れる音が聴こえてきた。
後ろを振り返ったら、さっきの人が倒れてる。
「やっぱり、具合悪かったんじゃないか!」
ボクは、もう一度彼の元に駆けつけると、声をかけた。
今度は反応してくれない。
「ど、どうしよう…」
このままここに倒れたままにしておくわけにもいかないし、この距離ならボクの家もすぐだ。
ちゃんとした所で休ませないと。
自分よりも、背の高いこの人を起き上がらせると、家の方に向かっていく。
重い…。
こういうとき、もっと力を鍛えておけば良かったと思う。
そうそうあるとは思えないけど。
「やっと着いた…」
家の鍵を開けると、彼と一緒に家に中に入る。
あんまり広くない我が家だけど、ボクは気に入ってる。
彼を、自分のベッドに眠らせる。
「これでいいかな」
後は、目が覚めるのを待つだけだ。
起きるまでの間、何をしていようかな。
お茶を飲みながら、考えますか。
そのための準備をしようと思ったとき、彼が目を覚ました。
「ここは…?」
「あ、良かったー、目が覚めたんだ」
「さっきの…」
「帰ろうとしたら、倒れる音が聴こえてビックリしたよ」
「それでオレをここに?」
「だって、そのまま放っておくわけにもいかないし…」
「…あなた、馬鹿って言われた事ありませんか?」
「何で!?」
「それか、脳みそ入ってますか?」
「ちゃんと、入っているよ!」
「普通に考えて、知らない相手を家に連れてきませんよ」
「いや、だって…」
「今は、男だから安全だとかの考えは捨てた方がいいです」
「けど…」
「介抱するにしても、色々やり方はあったでしょ」
「………」
反論出来なかった。
全くその通りだと思う。
ボクからしてみると、普通の事でも、相手からしてみればそうじゃない。
「もういいです、一応、有難うございます」
助けた事に対して?
この人、言い方は辛辣だけど、いい人なんだなぁ…。
「…何ですか?」
「いや、優しい人だなって思って」
「オレが?」
「だって、見ず知らずのボクの心配してくれてるし」
そう言った瞬間、また頬を殴られた。
「っだ! だから、何で殴るの!?」
「オレは優しくなんてないんで」
「別に、悪い事じゃないよね!」
「で、何が目的ですか?」
「目的って?」
「オレを助けた理由です」
「倒れてたから」
「それだけですか?」
「それだけだよ?」
「オレの事を知ってるわけじゃないんですか?」
「? 有名な人なんですか?」
「いえ…」
「あー、すみません、ボクの家、テレビ無いんですよ。それに、雑誌とかも読まないし…」
ボクがそう言うと、少しだけ驚いた表情をした。
「買わないんですか?」
「無くても何とかなるし、あんまり無駄な出費はしたくないんだよね」
「なるほど…」
大分良くなったのか、寝かせていたベッドから起き上がると、居間にある椅子に座る。
「それじゃ、何か、飲み物ください」
「急に何!?」
「オレを連れて来たのはあなたなんですから、それくらいしてくれるでしょ」
「それと、飲み物くださいの意味が分からないよ!」
「オレ、まだ体調が良くないんで」
「あ、そっか、紅茶でいいかな?」
「ええ、大丈夫です」
ボクは、紅茶を淹れると、彼の前に置いた。
ついでに、ボクが作ったパウンドケーキも置いておく。
自分で食べるために、置いたつもりだったんだけど、なぜか、目の前の人に食べられている。
「これ、美味しいですね。どこで、買ったんですか?」
「それは、ボクが作ったんだよ」
「何故、手作り?」
「そっちの方が安上がりだから」
「へぇー…」
何に感心したのかは分からないけど、気に入ったらしい。
ボクも食べようと思ったら、皿の上には何も無かった。
「全部食べちゃったの!?」
「ご馳走様でした」
「ああー…」
「全部食べたくらいで、文句言わないでくださいよ」
「言わないけど、体調の方は大丈夫なの?」
「良くなりましたよ。 これなら、仕事にいけるでしょ」
「それなら、良かった」
「けど、面倒になったんで、このまま休もうかと思い始めてます」
「いや、駄目だろ!?」
「オレが居なくても、何とかなりますって」
「ならない、ならないから!」
「我侭ですね」
「ボクが!?」
「…仕方ないから、行きますよ」
「そうした方がいいよ」
「あなたにも、着いてきてもらいますし」
「…は?」
「オレは、完全に体調が良くなったわけじゃないんで、仕事場に辿り着けなかったらどうするんですか?」
「そっか…そうだよね…」
「それに、オレを助けるくらいですから、暇なんでしょ?」
「確かに、今日は暇だけど…」
「じゃ、決まりですね」
ボクが何を言おうとも、一緒に行くのは確定らしい。
強引な人だな…。
家から出ると、彼は携帯を取り出した。
どこかにかけるらしい。
かけ終わったらしく、携帯をしまうと、話しかけられた。
「車で迎えに来てもらうんで、少し待っててください」
「…ボク、いらないよね?」
「必要ですよ」
「いやいや、車があるなら、いらないよ!」
「いいから、大人しく待っていてください」
そう言って、今度はお腹を殴られた。
「だ、だから、何で、殴るの!」
「気にしないでください」
「気にするわ!」
「そんなに強くはやってませんよ」
「そういう問題じゃないよね!?」
この辺から、この人を助けたのを後悔し始めていた。
何となく、嫌な予感しかしない。
くだらないやり取りを繰り返していると、知らない車が止まった。
この車が、彼が言っていた、迎えだと思う。
運転席から出てきたのは、金髪のカッコいいお兄さんだった。
「体調の方はどうだ?」
「仕事に支障がない程度には回復してる」
「それならいいが…無理はすんなよ」
「ああ」
「で、そっちは?」
「どうも…」
「一緒に連れて行く」
「誰なんだ?」
「オレのマネージャーにする」
「…ん?」
「…お前のマネージャーね…ご愁傷様」
「何の話!?」
「じゃあ、さっさと乗ってください」
「聞いてないんですけど!?」
「いいから、乗れ」
無理やり車に乗せられた。
マネージャー?
一体、何で、そんな話に??
「今、働いている場所の倍は払いますから、安心してください」
「そういう問題!?」
ボクの意思を無視して、どんどん話が進んでいく。
この時は知らなかったけれど、助けたこの人は、実は有名なモデルさんだったらしい。
少しでも、そういう情報を見ていたり、読んでいたら、違っていたかもしれない。
結局、断れなくて、今は彼の、シオンのマネージャーをしている。
本名は、シオンだけど、モデル名はロスで活動しているらしい。
他のマネージャーさんが長く続かないのは、性格のせいもあったと思う。
辞めずに続いているボクは、ある意味で凄いらしい。
あんまり嬉しくない…。
でも、シオンとのやり取りは嫌いじゃない。
だって、本当は優しい人だって知っているから。